flatoの移住経験者インタビュー。
今回登場頂くのは、2020年春に福岡県福岡市へ移住したばかりの中村大樹さんです。
大手企業からベンチャー企業への転職、首都圏から地方への移住と、これまでのキャリアやライフスタイルを覆す選択をされた中村さん。
その背景には「自分にとっての幸せを追求したい」という強い想いがありました。
コンパクトシティの利便性を享受したライフスタイル
ー現在のお仕事について教えてください。
福岡市内のベンチャー企業で経営企画職をしています。
従業員数はまだ十数名なので、これから組織を創っていくフェーズです。
人事制度を作ったり新規事業の立ち上げに参画したり、幅広い分野で”会社の成長のエンジン”になれるように努めています。
ー東京から福岡に働く場所を変えて、どのような変化がありましたか?
通勤時間が短くなりました。
東京では電車で片道1時間くらいかかっていたのですが、今は自転車で10分ほどです。福岡には、徒歩で通勤したり自転車やバスを使う方が多いですね。
移動時間を短縮できたのは大きな変化だと思います。
-福岡では、どんな流れで一日を過ごしていますか?
福岡に移住してきたばかりで、今は試行錯誤している最中ですが、ペットの犬を飼い始めたことで生活リズムが変わりつつあります。
朝は犬の起床に合わせて私たち家族も起床し、出勤前や退勤後は犬と戯れることが日常となっています。
また、東京にいた時からランニングが好きで、「福岡に移住したらもっと走りたいな」と思っていました。
近くある大濠公園がランニングで有名なので、走れる時間を早く確保したいですね。
ー福岡に住んでみて、どのようなところが気に入っていますか?
近い範囲で色んな楽しみ方ができるところですかね。福岡はコンパクトシティと言われていて、どこへ行くのにもアクセスが良く、その意味を身をもって体感しています。
ー移住の前後で心理的な変化はありましたか?
移住前と比べて、仕事と生活のバランスを意識できるようになったと思っています。
あくまで僕のイメージですが、東京には”仕事優先”な方が多い印象です。
一方、福岡在住の方は仕事を生活の一部として捉えており、仕事以外のことにも目を向けている人が多いと感じています。
「仕事以外のことも大切にしたい」という価値観の方が、気持ち的に楽だと感じています。
仕事一辺倒の生活で気付いた本当の幸せ
ー前職の大手生命保険会社時代はどちらに住んでいましたか?
基本的にずっと東京で働いていました。
転勤で山口県下関市に2年間住んだこともありましたが、それ以外はずっと東京です。
ーどのような生活を送っていましたか?
東京では仕事中心でしたね。朝早くから夜遅くまで働き、たまに飲みに行くことでストレスを発散したりしていました。
若い時はそれでも良かったのですが、30歳に差し掛かるようになってからは、そのような生活に徐々に違和感を感じるようにもなりました。
ー「違和感」について、少し詳しく聞かせてください。
「結婚」がきっかけとなって抱き始めました。
山口から東京に戻り、妻と結婚して考え始めたのが「このまま東京で家族と一緒にいていいのか?」ということ。
生活にお金がかかったり人が多かったりと、知らず知らずのうちにストレスを感じていたんだと思います。
そこから、「東京を離れて生活したほうが、今より幸せになれるんじゃないか?」という結論に至ったんですよね。
実際、地方の方が生活にもお金がかからないし、人口密度も低いので暮らしやすい。仕事だけに捧げるのではなく、「家族との時間も持ちやすくなるのかな」と考えました。
悩むよりもまず行動、チャレンジが生んだ新生活
ー「結婚」がターニングポイントになる方は多いですよね。どのような考えで、移住先を福岡に絞ったのですか?
「移住するなら福岡」と、元々僕と妻の頭の中にありました。
というのも、前職で下関に住んでいた時に、よく福岡に遊びに行ってたんです。その時に福岡に友人ができたこともあり、福岡には特別な感情があります。
また、妻が福岡出身で、福岡事情を知っていたことも大きかったです。
ー元々縁があったのですね。そこから、福岡への移住はすんなり実現したんですか?
いえ、移住を予定していた時期が、ちょうど新型コロナウイルスの感染拡大時期と重なってしまったため、実現が少し遅れました。
コロナが落ち着いた頃に移住しようと考えていたのですが、先行きが見えない状況が続く中でずっと東京にいるのも悩ましく、「一旦、行動してみよう」と開き直って、結果2020年5月に移住しました。
ーすんなりじゃないとはいえ、中々早い決断ですよね。どういう流れで決めていったのですか?
先に仕事から決めていきました。
最初は転職エージェントを活用していたのですが、これも新型コロナウイルス感染拡大の影響で、選考がうやむやになってしまったりと、期待通りにはいきませんでした。
そんな中で、山口時代の知人から「良い会社がある」と紹介して頂き、現職への入社が決まりました。
前職での繋がりがこのように活きるとは予想外でした。
ーこれぞ縁の力ですね…!どのような軸で仕事を選びましたか?
「手触り感を持って仕事ができるか?」ということですね。
具体的に言うと、将来子供に「パパは世の中にこういうものを届けているんだよ」と言えるような、世の中に直接的に働きかける実感を持てる仕事をしたいと思っていました。
また、そのミッションに基づいて、裁量の大きさも重要な選択基準でした。
入社してまだ間もなく、大変ではありますが、良い意味で日々変化があることにやりがいを感じています。
ー充実されている様子がうかがえますね。住まいはどのように探されましたか?
これもご縁で、山口時代に知り合った不動産会社の紹介です。
妻も働いている為、双方の職場への通いやすさやと公園の近くの物件の条件を重視して決めました。
新たな尺度で幸せを掴みつつある今
ー振り返ってみて、最も大きかった移住の決め手は何ですか?
僕の場合は仕事でした。
仕事が決まったことで、家族内でも初めて移住のGOサインが出ました。
ただ、仕事が目的で移住をした訳ではないので、そこが転勤と違って面白いところだと思っています。
ー移住する前に「移住の目的」を考えていたと思いますが、そこに向かっている感覚はありますか?
今は向かいつつある、という感じですね。
以前は、「東京に住めば幸せになれそう」という漠然としたイメージを持っていました。
しかし、このような幸せの尺度への関心が薄れ、「自分にとっての本当の幸せとは何か?」を考えるうちに価値観が変わったことが、移住の最大の決め手であり目的だったのかもしれません。
今までとは違う尺度で幸せ探しをしていっている最中という感じです。
ー最後に、今移住を検討している方たちへアドバイスをお願いします。
元々移住への関心が高かった分、検討段階にはそこまで時間を要しませんでした。
しかし、実際に移住計画を立て実行していく段階では、計画と異なることが発生し、色々と悩みながら前に進んだ経緯があります。
これから具体的に計画をしていきたいと考えている方に対して、自身の経験を元に計画の進め方をアドバイスできると思います。
ただ事前に細かく計画しても、行動したら計画と異なることも多いので、まずは飛び込んでみる勇気を持って欲しいな、と思いますね。
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