今回の「移住者に聞いてみた」では、栃木県栃木市在住の青山直人(あおやまなおと)さん(Facebook/Twitter)にお話を伺いました。
栃木市からの委託を受け、2021年4月より移住定住支援コーディネーターを始めた青山さん。オファーを受けた背景には、移住前からの積極的な行動が隠されていました。Uターン移住前にするべきことを知りたい方は必見です。
移住者としてつなげる地域の人と人
ー現在の仕事や活動について教えてください。
今は2つの仕事をしています。1つ目はシステムエンジニアで、フルリモートで働いています。2つ目は栃木市の移住定住支援コーディネーターで、今年の4月から活動を始めました。
ー移住定住支援コーディネーターのオファーはいつ受けられたんですか?
昨年の10月頃ですね。はじめは、栃木市役所の方に移住支援補助制度のことなどを相談していました。その後、栃木市のコミュニティFM「FMくらら857」にゲストとして出演し、関係性が深まったところでコーディネーターのオファーをいただきました。
ー移住者としてがっつり活動するようになったんですね。
そうですね。移住を検討している段階で、市のイベントにはいくつか参加していました。そうしていくうちに市役所の方を含め、知り合いが増えたんです。市としても、コミュニティの横のつながりを育てたい気持ちがあったようで、そこから色々なお話を頂くようになりました。
ー青山さんの地元である、栃木県栃木市の魅力はなんですか?
子ども連れでも若者でも遊べる、いろいろなアクティビティがあることです。キャンプやスカイダイビング、いちご狩りなど多岐にわたります。特撮やバラエティの爆破ロケでよく使われる「岩船山」での爆破撮影も最近人気があるみたいですね。ウェディングフォトの撮影に使われる方もいるみたいですよ。
都内で働きながらも根底にあった地元への思い
ーいつ頃から移住は考えていたんですか?
22歳で都内のIT企業に就職したときですね。地元にいたい気持ちは強かったのでずっと栃木に住んでいましたが、就職のためには都内に出るしかありませんでした。ただ、都内に出たとはいえ、いずれは地元に帰る気持ちは残っていたんです。
―栃木にSEの仕事はなかったんでしょうか?
そうですね、当時はあまり多くなかったです。選択肢が少なかったことも都内に出た理由の1つですが、学生時代から東京への憧れもありました。都内の専門学校に通っていたときは、栃木からほぼ毎日2〜3時間かけて通っていたんですよ。東京の良さもわかっていたし、どこか憧れる気持ちがあったんですね。
ーそれは大変…!それでも栃木を離れることはなかったんですね。
古い考え方と思われるかもしれませんが、私は長男ということもあり、両親を残して家を出ることにためらいを感じました。年老いた両親の介護や生家の建物の維持管理など、気にしなければならないことが多くあったためです。私自身、地域の中で育ててもらった気持ちが強く、そういった点は無視できないと考えていました。
どこにいても移住先とつながれる
ー移住の準備はいつ頃からされていたんでしょうか?
移住する1年以上前ですね。その段階で土地を購入するなど、具体的な準備は進めていました。妻とも話し合って、子どもの在学中に移住することがないように、先を見越して動きました。子どもの存在は大きかったです。
ー先を見据えて準備をされていたんですね。移住のために青山さんはどんな準備をされましたか?
「人とのつながりをつくりたい」という考えがあったので、週に1〜2回は移住者や地域に関わるイベントに参加していました。2017年の末頃から行き始めたので、おおよそ50〜60回くらいは参加したと思います。イベントで出会った人とFacebookでつながって、知り合った人が開催するイベントに行くこともありました。
―イベントに参加して移住後のつながりをつくったんですね。
そうですね。都内でも、栃木を含めた地域の活動紹介のイベント・交流会などはたくさんありました。都内にいながらでも、移住後につながる知り合いができたのはとても大きかったです。
https://cybozushiki.cybozu.co.jp/articles/m005482.html
移住のために大切な「自分と向き合う時間」
ー移住をして気づいたことはありますか?
近所のつながりがとても強いことを再認識しました。自宅周辺には同じ世代の方が多く、近所の子どもから「〇〇くんのパパ!」と声をかけてもらうこともあります。引っ越してきたその日に近所の人たちが遊びに来てくれて、人に恵まれていると感じますね。
―微笑ましい光景ですね。逆に、移住をして困ったことはありましたか?
全体的なスピードがゆっくりしていることですね。例えば、地域の業者に何かを依頼しても、こちらから進捗を確認しないと進まないとか。都会の生活が長かった妻は、イライラすることもあるようです。
ーありがとうございます。移住を検討している人へのメッセージをお願いします。
移住は自分の問題になるので、まずは自分と向き合う時間を大切にする必要があると思います。その次は、自分がどこにいるべきかを考える。そこまで決まったら、移住の判断をするために情報を集めてみることをおすすめします。
―青山さんに移住の相談をしたいときはどうすればいいですか?
つい先日、栃木駅の付近にオープンした観光交流館「蔵ナビ」にお越しください。私は土曜日・祝日に移住定住の窓口にいますので、ご相談がある場合はお話しましょう。対面が難しい場合は、オンラインでもサポートいたします!
▼青山直人さんへの移住相談はこちらから
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インタビュー:ぱーこ
文:ほん〇
編集:西本友